お母さんが急に熱を出して…体温計どこだっけ?ってパニックになってしまって
その焦り、すごくよくわかります。実は私も訪問先で同じ経験をしたことがあるんです。
訪問介護のお仕事をしていたある日のこと。
利用者さんが「なんか熱っぽい…」とおっしゃって、「体温計はどこですか?」と聞いてみたら、「どこにあったかしら…」と。
引き出しの中、棚の上、いろんな場所を探したけれど見つからない。あのときの焦りは、今でも忘れられません。
そのとき思ったんです。
「これは介護される側の方だけじゃなく、来てくれる人のためにも準備しておくものなんだ」って。
そしてもう一つ、大切なことがあります。
もし認知症が進んでいたら、「体温計どこ?」と聞いても、本人にはもうわからないんです。ご家族がそばにいられないときに介護士が訪問しても、道具がどこにあるかわからなければ、いざというとき動けない。
だからこそ、元気なうちに揃えて、わかりやすい場所に置いておくことが本当に大切なんです。
この記事では、現役介護士の私が「これは絶対に準備しておいてほしい!」と思うアイテムを6つご紹介します。あなた自身のためでもあり、いつか来てくれる介護士さんのためでもある備えです。
在宅介護にあると安心なアイテム6選
1. オムロン 電子体温計
- 測定がスピーディで分かりやすい
- ボタン一つで操作できて誰でも使いやすい
- 高齢者やお子さんの発熱時にも対応しやすい
冒頭でお話ししたように、いざというとき「体温計がない」「見つからない」では遅いんです。
「いつもより元気がない」「食欲がない」…そんなときまず体温を測ることが第一歩。体温計がすぐ取り出せる場所にあるだけで、気持ちがぐっと落ち着きます。
置き場所はリビングの目につく棚の上など、一目でわかる場所に。また、いざというときに電池が切れていた…とならないよう、定期的に動作確認もしておきましょうね。
2. オムロン 上腕式血圧計
- 簡単操作で正確な測定が可能
- 大きな画面で結果が見やすい
- 日々の体調変化を把握しやすく安心
血圧の変動は、見た目だけでは絶対にわかりません。「なんとなく顔色が悪い気がする…」という直感が当たっていることも多いけれど、数値があれば判断に迷わなくて済む。
手首式より上腕式の方が測定精度が高いと言われています。訪問先でも上腕式を使っているお宅は安心感が違います。
3. ポカリスエット(500ml×24本)
- 発汗後の電解質補給に適している
- 優しい味わいで体調不良時にも飲みやすい
- 熱中症対策としても定番の一本
体調が悪いとき、水だけでは足りないことがあります。「これなら飲める」という一口が、回復への大きな一歩になることも。
箱買いしてストックしておくと、いざというとき「ない!」という焦りがなくなります。夏場は特に切らさないようにしておきたいですね。
4. 経口補水液ゼリー(使用シーンにご注意)
- 熱中症・下痢・発熱時の水分・塩分補給に
- ゼリータイプで飲み込みやすくこぼれにくい
- 携帯しやすい個包装タイプ
飲み込む力が弱くなっている高齢者さんにとって、液体より食べやすいゼリータイプは本当に助かります。
※日常的な水分補給には向いていません。塩分濃度が高いため、発汗・脱水が進んだときに使用しましょう。
5. 室内用 温湿度計
- 室温・湿度の管理が「見える化」される
- 暑さ・寒さを客観的に把握できる
- エアコン調整の目安にも
訪問先で温度計がないお宅は、意外と多いんです。
高齢者さんは暑さを感じにくくなるので、「暑くない」とおっしゃっていても室温が30度を超えていることも。数値で見えることで、介護士も家族も客観的に判断できます。
冷房をつけたとき「逆に寒くなりすぎていないか」の確認にも役立ちますよ。
6. ストロー付きマグカップ
- 寝たままでも飲みやすく、介護される方も快適
- こぼれにくい設計で後片付けもラク
- 水分補給のハードルをグンと下げてくれる!
ベッドで横になったまま飲み物を飲むのは、思っている以上に大変です。
あるご家族から「普通のコップで飲ませていたら布団にこぼれてしまって…ストロー付きに変えてからは本当にラクになりました」と嬉しいお話を聞いたことがあります。
ちょっとした一口が、脱水や誤嚥のリスクを防ぐことにつながります。介護用として作られているから、使う方にも介護する方にもやさしい設計です。
以上が、現役介護士の私が「これだけは揃えておいてほしい!」と思う6つのアイテムです。
夏の在宅介護、熱中症対策に「冷房」も適切に
年々感じる危険な夏の暑さ
毎年、夏になるたびに「昔の夏とは違う」と強く感じます。本当に危険な暑さになってきましたよね。
在宅介護の現場でも、エアコンを使わずに過ごされている一人暮らしの高齢者の方に、たびたび出会います。
高齢者さんは暑さを感じにくい
高齢になると暑さを感じにくくなる傾向があります。
「エアコンが苦手」「電気代が…」とおっしゃる方も多い世代です。実際に「本当に暑さを感じないんです」とお話しされた方もいました。
でも、「大丈夫」と思っていても、毎年夏は命に関わる暑さになることがあります。
適切に冷房を使うことは、命を守ることと同じです。
私も訪問先でエアコンが使われていないお宅に伺ったとき、「よかったら少しだけつけてみませんか?」とやさしくお声がけするようにしています。
▶ 高齢者の水分補給|飲んでいるつもりでも足りていないことがある
グッズは「見つけやすい場所」に置くのがいちばん大事
ここが、私が一番お伝えしたいことです。
どれだけ良いものを揃えても、いざというときに「どこにあるかわからない」では意味がないんです。
そして、もし認知症が進んでいたら、「体温計どこ?」と聞いても本人にはもうわかりません。ご家族がそばにいられないときに介護士や看護師が訪問しても、道具の場所がわからなければ、スムーズに動けない。
じゃあ、どこに置けばいいの?
リビングの目につく棚の上や、よく使う引き出しの一番手前がおすすめです。家族や介護士が来たとき、すぐに「あそこにある」とわかる場所に!
ほんの小さな準備が、支える側にとっても受ける側にとっても、大きな安心につながります。
在宅介護の備えは大切。でも、無理はしないで
必要があれば医師や救急車を
どれだけ準備をしていても、時には思うように体調が回復しないこともあります。そんなときに大切なのは、
介護しているご家族だけで抱え込まないことです。
「もしかして、いつもと違うかも」
「ちょっと様子がおかしいな…」
そう感じたら、医師や専門職に相談したり、必要であれば救急車を呼ぶことを迷わないでください。
あなたが誰かを支えているように、あなたにも頼っていい存在がいます。備えと同じくらい、無理をしない判断もとても大切です。
▶ 介護する側も休んでいい|レスパイトケアという考え方
▶ 高齢の親との付き合い方…後悔しないために、今できること
よくある質問
Q. 介護グッズは介護保険で購入できますか?
A. 一部のグッズは介護保険の「福祉用具貸与・購入」制度が使えます。ただし対象品目が決まっており、体温計などの日用品は対象外です。ケアマネジャーさんに「保険が使えるものはありますか?」と確認してみてください。
Q. 認知症の親でも安全に使えますか?
A. 体温計や血圧計など操作がシンプルなものは、認知症の方でも使いやすいです。一人での使用が難しい場合は、介護士や家族が来たときの「備え」として置いておくのがおすすめです。
Q. どこで購入するのがいいですか?
A. AmazonやYahoo!ショッピングなどのネット通販が便利です。口コミで使い心地を確認してから買えるので、失敗が少なくておすすめです。急ぎの場合は近くのドラッグストアや大型スーパーでも入手できます。
おわりに
落ち着いて寄り添える環境は「備え」から生まれる
「もし急に体調が悪くなったら…」と不安になること、きっとあると思います。
でも、必要なものが「手の届くところにある」「すぐ見つけられる」というだけで、気持ちの余裕がまったく違います。
これは介護される方のためだけじゃなく、関わるすべての人の安心のための準備です。
今日この記事を読んでくださったあなたが、少しでも「備えておこう」と思ってもらえたなら、とても嬉しいです。
介護のことで不安なこと、悩んでいること、いつでも相談してくださいね。一緒に考えます♪
\ 一人で抱え込まないで /
